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辻村深月作品には「読む順番」が存在します

辻村ワールドすごろくやり方 一般文芸
一般文芸
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辻村深月先生の作品の感想を見ていると「〇〇の前に△△を読もう!」とか、「辻村ワールドすごろく」なんて言葉が出てきませんか?
実は辻村深月先生の作品には読む順番、いわゆる「すごろく」があるんです。
この記事では、「辻村ワールドすごろく」について詳しくご紹介します!

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「辻村ワールドすごろく」とは?

講談社作品の文庫の帯などで、辻村深月先生の作品を読むときのおすすめ順番が紹介されています。
その名も「辻村ワールドすごろく」。
実は、講談社刊の辻村深月先生の作品は、世界観や登場人物が共通するものが多いんです。
そんな辻村ワールドを存分に楽しむための「すごろく」です!

何回か改訂されているようですが、個人的に一番良いなと思うのがこちら。

辻村ワールドすごろく
  1. スロウハイツの神様
    • V.T.R ※スピンオフ
  2. 島はぼくらと
  3. 家族シアター
  4. 凍りのくじら
  5. 子どもたちは夜と遊ぶ
  6. ぼくのメジャースプーン
  7. 名前探しの放課後
  8. 冷たい校舎の時は止まる
  9. ロードムービー
  10. 光待つ場所へ
  11. ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

刊行順ではないの?

えしゃ
えしゃ

刊行順ではありません!

刊行順との違いはざっくりこんな感じです。

  • 初期2作(『冷たい校舎の時は止まる』『子どもたちは夜と遊ぶ』)が後ろに来ている
  • 『スロウハイツの神様』が『凍りのくじら』の前に来ている
  • 『子どもたちは夜と遊ぶ』が『冷たい校舎の時は止まる』の前に来ている

これらについて、特に公式の見解などが見当たらなかったのですが、おそらくこういう理由と思われます。

  • 初期2作はとにかく長く、しかも万人受けしない内容。そこで最初に躓かないように、辻村ワールドにハマっているであろう中盤以降へ
  • 『スロウハイツの神様』と『凍りのくじら』はどちらが先でも支障ないので、読後感の良い『スロウハイツの神様』を先頭へ
  • 『凍りのくじら』~『ぼくのメジャースプーン』まで、緊迫感がありぐいぐい読ませる作品を並べて飽きさせない
えしゃ
えしゃ

ファンから見てもかなり妥当な内容で、すごく配慮されたリストだと思います。

作品紹介

えしゃ
えしゃ

ここから「辻村ワールドすごろく」の各作品についてご紹介します!

スロウハイツの神様

あらすじ

クリエイターたちが共同生活を送る「スロウハイツ」。あるとき、入居者の一人で人気作家のチヨダ・コーキの作風を模倣した「偽物」が現れ、世間で話題になっていって…

一つ目から上下巻で少々長いのですが、最後まで読むときっと笑顔になれる作品です。

えしゃ
えしゃ

チヨダ・コーキは辻村ワールドの最重要人物と言っても過言ではないので、要チェックです!

V.T.R

あらすじ

国によって殺人を認められた「マーダー」のティー。怠惰な生活を送るティーに、元恋人のアールから一本の電話がかかってきて…

『スロウハイツの神様』の登場人物の一人、作家のチヨダ・コーキのデビュー作という設定の作品。
いつもの辻村深月先生とはかなり作風が異なり、コウちゃんの作品として楽しめます。

えしゃ
えしゃ

完全に独立したスピンオフなので、どのタイミングで読んでも大丈夫だと思います。
公式のすごろくでは、『スロウハイツの神様』とあわせて読むのがおすすめされています。

島はぼくらと

あらすじ

瀬戸内海の小さな島・冴島。そこで暮らす4人の高校生、朱里・衣花・新・源樹の日々を穏やかに描く。

思春期の悩みや葛藤を優しく描いた作品です。
青春小説がお好きな方は、きっと好きになると思います。

えしゃ
えしゃ

『スロウハイツの神様』の環がちょこっと出てきます!

家族シアター

様々な世代の家族を描いた短編集です。

凍りのくじら

あらすじ

高校生の理帆子は、ある日「写真を撮らせてほしい」という青年に出会う。同じ頃、理帆子の周りで不思議な出来事が起き始めて…

えしゃ
えしゃ

こちらも辻村ワールド重要人物の理帆子さん。
実はこのすごろくの順番で行くと、1作目の『スロウハイツの神様』に既にゲスト出演していたんです。

子どもたちは夜と遊ぶ

あらすじ

大学受験を控えた高校三年生が行方不明になった。家出か、それとも事件か? 世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていて…

えしゃ
えしゃ

ここから3作は設定が共通しています。
時系列順に『子どもたちは夜と遊ぶ』→『ぼくのメジャースプーン』→『名前探しの放課後』と読んでいくのがオーソドックスな読み方です。

ぼくのメジャースプーン

あらすじ

ある日、ぼくの通う小学校で凄惨な事件が起きた。事件を目の当たりにした友達のふみちゃんは、学校に来れなくなってしまって…

名前探しの放課後

あらすじ

ふと気づいたとき、依田いつかは3か月前にいた。心当たりはひとつだけ。困ったいつかは、タイムスリップに詳しそうな同級生・坂崎あすなを頼る。同級生の死を防ぐため、いつかがとった行動とは?

私の愛してやまない『名前探しの放課後』はこちらで登場します。
端的に、とても優れた青春小説です。

冷たい校舎の時は止まる

あらすじ

冬のある日、いつも通り登校したはずが校舎に閉じ込められてしまった8人。ふと、2ヶ月前に死んでしまった同級生の話をするが…

ロードムービー

『冷たい校舎の時は止まる』の登場人物の過去や後日談を描いた短編集です。
本編よりも温かく、読みやすいお話が多いです。

光待つ場所へ

ここまでで出てきた作品のスピンオフ集です。
あのキャラたちにまた会えます!

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

あらすじ

みずほの幼馴染のチエミが母親を殺し、失踪した…。仲の良かった親子に、何があったのか。

えしゃ
えしゃ

『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』は、他作品から完全に独立した物語です。

おまけ

こちらの公式のすごろくは、作られた時期的に初期の講談社作品だけなので、非公式の「続き」を考えてみました。
ここまで読むとさらに楽しい!な、辻村ワールド作品を入れています。よければぜひ!

おわりに

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
辻村ワールドを楽しむためのすごろく、個人的には「絶対やらないと楽しめない」というものではないと思っています。
詳しくは次の記事で紹介していますので、そちらもよければご覧ください。

プロフィール
えしゃ

えしゃ(@shallot0147)と申します!
・ラブコメ好き。少女漫画とラノベが大好きです!
・雑食&乱読
・好きなジャンル:ラブコメ、広義のミステリー、ローファンタジー、食べ物が美味しそうな話
・愛読書:辻村深月『名前探しの放課後』

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