「人生で一番好きな本は何?」と聞かれたら、みなさんはなんと答えますか?
私は迷わず「名前探しの放課後」と答えます。
そんな好きで好きでたまらない『名前探しの放課後』の良さ、ネタバレなしで全部伝えたいと思います!!
『名前探しの放課後』とは?
表紙がアレですが、中身はもう少しこう…爽やかな…
あらすじ
こんな人におすすめ
無料で試し読み!
『名前探しの放課後』のここが好き!!!
依田いつかの壮大なラブストーリーである!!
『名前探しの放課後』の魅力はたっっくさんありますが、個人的に一番推したいのが、すんごくピュアで不器用なラブストーリーなんですよ!!ということ。
100万字くらい語りたいのですが、これ以上はネタバレになるので言えない…
ラストのどんでん返し!
『名前探しの放課後』が一般的によく知られているのは、やはりラストのどんでん返しでしょうか。
ひたすら穏やかな描写が続き、このままラストを迎えると思っていたところでの…まさかのどんでん返し!
初めて読んだときはびっくりしすぎて変な声が出ました
しかも、嫌な感じの方向へのどんでん返しではなくて、すごく良いんですよ。
「うわぁ…良い」って感じなんですよ(語彙力)。
どんでん返しまでの前振りが長いのですが、めっちゃくちゃ面白い展開が待っているので、途中で諦めないで…!
単調に思える描写も、全部が伏線なんです!!
ミステリー好きの方もきっと楽しめます!
しっとりとした空気感がたまらない!
『名前探しの放課後』は、とにかく最後の最後まで何も起きません。
不思議な出来事に巻き込まれた高校生たちの日常が、淡々と、穏やかに、そして優しく語られていきます。
きっと退屈だと思う方もいると思います。
でも私にとってはすごく心地よくて、なんというか安心できる空間というか…。
何回読んでも飽きません。
意外といいやつないつか!
主人公のいつかは、カースト上位系男子。彼女が切れないタイプ。
ちょっとひねていて露悪的なところがあり、最初はあんまり好きになれないかも。
でも、だんだん肩の力が抜けていって、読者にも素の姿を見せてくれるようになります。
すると、実は結構素朴な良い子なんですよ。
本人は全くそんな風に思っていないでしょうけど
「いつか苦手だなぁ」と思っても、少しこらえて、ぜひ3章くらいまで進んでみてください。
いつの間にかいつかを好きになり、そして最後には本を閉じるのがさみしく感じるようになると思います。
そしてまた何度も読んでしまう…
何回読んでも新しい発見がある!
私は今までに『名前探しの放課後』を数十周していますが、それでもまだ新しい発見や気付きがあり、本当に奥深い作品です。
素直にびっくりする一周目、興奮状態のまま楽しむ二周目、落ち着いて伏線を回収していく三周目…と、回数によっても楽しみ方が変わってきます。
1周目で好きになった方はぜひおかわりを!
もう一度言いますがラストが最高!
長くなったので最後に一番大事なことをもう一度!
ラストが最高なので途中で諦めずに完走してください!!
「ぼくメジャ」読まなくてもいけますっ!
ネットで『名前探しの放課後』の感想を見ていると、「『ぼくのメジャースプーン』を読んでから!」とおっしゃる方が多い印象を受けます。
でも『名前探しの放課後』ガチ勢の私に言わせてもらうと、絶対必須というわけではないけどな~!?という感じ。
『名前探しの放課後』ガチ勢とは。
なぜなら『名前探しの放課後』は「ぼくメジャ」の正統な続編ではないから。
ではなぜ、続編ではないのに、先に「ぼくメジャ」を読もう、と巷で言われているかというと…
- 「ぼくメジャ」のキャラが『名前探しの放課後』に出てくる
- ラストに「ぼくメジャ」を読んでいないと理解しきれない話が出てくる
前者に関しては、どちらかと言うと「ぼくメジャ」のファンサービスなので、「ぼくメジャ」ファン以外にはあまり関係ない感じ。
ちょっと露骨な匂わせ感はありますけどね。
後者に関してはあくまで「理解しきれない」なので、『名前探しの放課後』だけでも納得は可能です。
だから、あまり気にしなくていいんじゃないかなーと個人的には思うんですよね~。
(正確な理解は『名前探しの放課後』だけだと情報が少なくて無理ですが、普通に楽しむ分には支障ないレベル)。
また、「ぼくメジャ」は『名前探しの放課後』とはかなり雰囲気が違う作品なので、必ずしも『名前探しの放課後』を好きなタイプの方が「ぼくメジャ」を好きになるとは…な感じなんですよね。
「ぼくメジャ」のあらすじを見て心惹かれないようでしたら、いきなり『名前探しの放課後』からいって全然大丈夫ですよ!!!
「ぼくメジャ」興味ある方は、もちろん先に読んでくださいね~!
「ぼくメジャ」未読で『名前探しの放課後』読む!な方のための『名前探しの放課後』解説記事も用意してます!
ネタバレ感想
こちらの記事で『名前探しの放課後』のネタバレ感想を語っていますので、既読の方は良ければご覧ください。
おわりに
最後まで読んでくださって、ありがとうございます!
私は本当に『名前探しの放課後』が大好きでして、さすがに100回まではいかないと思いますが、数十回単位で周回しています。
もはや作者の辻村深月先生より読んでるまである(ないです)。
何回読んでも飽きない最高の作品なので、騙されたと思って一度読んでみてほしいです!
『名前探しの放課後』の次に読むなら!
『名前探しの放課後』が気に入った方におすすめの作品はこちらです。
辻村深月『スロウハイツの神様』
青春小説を書かせたら右に出る者がいない辻村先生(個人の見解です)。傑作ぞろいなのでどれをおすすめするか迷いましたが、ミステリーという点も踏まえ、次に読むならやっぱりこれかなと…!
綾崎隼『君と時計と噓の塔』シリーズ
恋がテーマのミステリーということで、苦しくて切ないループものの『君と時計と噓の塔』はいかがでしょうか。
宮入裕昂『スカートなかのひみつ。』
読後感の良い青春小説つながりで『スカートのなかのひみつ。』も激推し!
こちらもちょっとミステリー要素ありです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
単行本版の表紙の方が個人的にはイメージに近い