宮入裕昂先生の傑作青春小説『スカートのなかのひみつ。』のネタバレ感想です!
未読の方はご注意ください
感想!
タイトルはこれで良かったのか…
この『スカートのなかのひみつ。』というタイトルですが…天野くんの女装・丸井さんの義足がかけられたすごいネーミングだとは思うんです。
でもやっぱり、この作品を好きになるであろう層からは敬遠されてしまいがちな、ちょっと強すぎるタイトルではないかなと…。
かと言って応募時の『サンタと怪獣のボレロ』はイメージぴったりなのですがインパクトに欠けるし、作品全体に漂うほのかな色気とはむしろ『スカートのなかのひみつ。』の方がぴったりだし…と。
もうずーっと悩んでいます。
とにかく、多くの人にこの作品を読んでほしいんです…!
たくさんの人に届くために、果たしてこのタイトルと表紙で良かったのかなって。
せめて電撃じゃなくてメディアワークス文庫から出ていれば…とも思いますが、電撃文庫の上品なフォントがぴったりなんですよねぇ。悩ましい。
『スカートのなかのひみつ。』の魅力は構成にあらず
鈍感ミステリ読みの私は、時間がズレているのは気づきましたが、メアリーには全然気づきませんでした(笑)
最後に二つの時間が交わるところが良いですよね。
でもこの作品を、そういうミステリ的な楽しみだけで推したくないな~とも思っていて。
というのも、とにかく青春小説として素晴らしい作品だと思うので!
暑苦しい八坂とか、メアリーの成長とか(すべてを知ってから読み返すとぺらぺら喋ってる怜ちゃんに泣ける)、最後にぐいっと純愛で締めるところとか。
そういうところがたまらなく好きです。
だから構成の巧さはおまけというか…それだけじゃないんだよー!!ということを世界中にお伝えしたい。
天野君とメアリーのデビュー上手くいきすぎな件
天野くんとメアリーのデビューがとんとん拍子すぎてリアリティがないという意見も、たぶんあると思います。
でも、個人的には、逆に夢を見ているような感覚がして好きです。
作品全体の雰囲気とは合っていると思います。
なんでしょう、作品全体に良い意味でリアリティがないのが、フィクションとしてすごく味があるというか…
上手く言えないのですが、私はすごく好み!!!ということです(語彙力がない)。
児童書とか好きな人は結構ハマるんじゃないかしら。
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!
『スカートのなかのひみつ。』がいつか超有名になったら、昔から好きだったよ、とドヤりたいです(笑)
きっかけがあれば流行ると思うんですが…