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辻村深月先生の青春小説5選【最高】

辻村深月先生の青春小説!おすすめ5選 一般文芸
一般文芸
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大人気ミステリー作家の辻村深月先生。
様々なジャンルの作品を書かれ、それぞれに名作のある辻村先生ですが、私のイチオシはなんといっても青春小説!!

辻村先生の青春小説はいいぞ!!ということで、魅力&おすすめ作品のご紹介をします!

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辻村青春小説のここが良い!

感情の描写がリアルですごい

これは青春小説に限らずですが、辻村深月先生は人のリアルな感情を切り取るのが天才的。
それがミステリー方面では人の醜さを痛いほどリアルに描き出す方向に振っているわけですが…、
青春小説方面では、中高生の迷いとか葛藤とか、一言で表せない気持ちをすごく上手に言語化してくれてて最高なんです。

単に自分と重ねて「あ~こういうことあるよね」みたいな話だけではなく、「これってこういう気持ちだったんだ」と初めて気づかされるような鋭い描写にたびたび出会い、読むたびにハッとなります。

もしこれを読んでいる人が中高生だったら、ぜひこの記事でおすすめしている作品を読んでほしいです。
たぶん救われることがあると思う。

恋愛抑えめ、青春ましまし

また、辻村ワールドの青春小説の特徴としては、恋愛展開が控えめです。
ほんのり恋の予感…?くらいの可愛らしいものが多く、微笑ましい。

だから、はっきりした恋愛好きの人にはそんなにおすすめしないかも。

でもその分友情・青春に全振りしているので、そっち方面が好きな人には全力でおすすめです!

辻村ワールド青春小説!

ではさっそく!おすすめ作品をご紹介していきます。

『島はぼくらと』

あらすじ

瀬戸内海の小さな島・冴島。そこで暮らす4人の高校生、朱里・衣花・新・源樹の日々を穏やかに描く。

まずは入門編。
高校生男女4人の群像劇です。

小さいころから同じ島で暮らし、性格はバラバラだけどゆるく繋がる4人。
普段はあっさりだけど、何かあったときには当たり前のように結束する幼馴染たちの絆がすてきな作品です。

物語が始まる前と終わった後で、何か変わった気もするし、何も変わっていない気もするし、でもなんだか心がちょっと上向きになるような、そんな温かみが好き。

あ、ミステリー要素はほぼないので、ミステリー好きの人には肩透かしかも。

『この夏の星を見る』

あらすじ

2020年。新型コロナウイルスにより、学校が休校になり、大会やイベントが中止になり、目的を見失った高校生たち。窮屈な日々にもがく天文部のメンバーに、ある日一通のメールが届き…

2023年現在の最新作がこちら!

3つの学校の中高生の視点で描かれる群像劇です。
互いに接点のない3人の視点で描かれるので序盤は少々読みにくいけど、3者が関わり始める中盤以降じわじわと面白くなってきます。

あらすじの通り、めちゃくちゃ生き辛かった「あの」2020年の中高生たちのお話です。

楽しみにしていた活動を奪われた茨城の天文部、長崎の五島でコロナ禍でも営業を続ける旅館の娘、コロナとか関係なくとにかく学校に行きたくない渋谷の男子中学生。

本来なら接点のない、遠く離れた少年少女たちが非常事態をきっかけに繋がるというだけでも熱いのに、それぞれの物語の分厚いこと。
中高生の気持ちに寄り添い丁寧に描く、辻村青春小説の集大成感があります。

外野が泣いたらいかんと思っていたけど、終盤は結構視界がかすみましたね…。

『かがみの孤城』

あらすじ

ある事情から学校に行けなくなってしまった中学生の「こころ」。そんなこころは、ある日部屋の鏡の中に導かれ、不思議な世界へ。そこには自分と同じ中学生たちがいて…。

あえておすすめするまでもない超人気作ですが、最高の青春小説なのでもちろんご紹介。

学校に行けなくなり、部屋に引きこもっていたこころが、不思議な鏡のおかげで境遇の似た中学生たちに出会い、絆を深めていく。
…というなんか道徳的な感じのあらすじですが、それだけではありません!

『かがみの孤城』はミステリーとしても非常に優れており、丁寧に散りばめられた伏線に最後は驚愕するはず。
とにかく終盤の息つく暇もない怒涛の展開がすごい…!

エンタメ作品として優れているからこそ、道徳的な主題がすっと入ってくるんです。
中高生はもちろん、中高生の気持ちを忘れた大人もぜひ読んでほしい!

『スロウハイツの神様』

あらすじ

クリエイターたちが共同生活を送る「スロウハイツ」。あるとき、入居者の一人で人気作家のチヨダ・コーキの作風を模倣した「偽物」が現れ、世間で話題になっていって…

これだけちょっと趣向が変わって、大人の青春小説です。
大人というか、大人と子どもの間くらいの20代が主人公となっています。

夢に向かって努力するクリエイターの卵たちと、すでに成功している大人気作家チヨダ・コーキの暮らす「スロウハイツ」を舞台とした群像劇です。
大人になりかけの若者たちが主人公なので、他の作品にはない焦りや苦みがこう…結構きます。

さて、先に言っておくと、この作品正直読みづらいです。
というのもとにかく回想が多くて…時系列があっちこっち行く上に、群像劇だから視点もわちゃわちゃして、いったい今がいつで何の話をしているか迷子になりやすいんです…。

というわけで初読のときに混乱しないようにお伝えすると、体感9割回想です!(やや盛り)
その前提で読むと割と読みやすいです。

あえて読みづらいとお伝えしたのは、諦めずに最後まで読んでほしいから。
読むのが大変なんですが、最後は読んでよかったと必ず思える作品なので!

最後はきっと歯を食いしばって泣くことになるでしょう…。

『名前探しの放課後』

あらすじ

ふと気づいたとき、依田いつかは3か月前にいた。心当たりはひとつだけ。困ったいつかは、タイムスリップに詳しそうな同級生・坂崎あすなを頼る。同級生の死を防ぐため、いつかがとった行動とは?

来ました、当ブログの最推し・名前探しの放課後!
辻村深月先生の青春小説における最高傑作です!(断言)

ざっくり言うと、不器用な少年と不器用な少女が周囲に支えられながらじんわり絆を深めていく、ほっとする温かさのある作品です。
「同級生の死を防ぐ」という話ではあるんですが、全然暗い話ではありません。

そして、『かがみの孤城』と同じく、青春するだけの作品と思わせておきながら、実はミステリーとしても面白いという、なんとも贅沢な構成。

100回読んでも面白いです。ぜひ!

おわりに

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
主人公が主婦と小学生の親子なので省きましたが、この記事で挙げた作品が好きな人は『青空と逃げる』も好きだと思います。よければ。

プロフィール
えしゃ

えしゃ(@shallot0147)と申します!
・ラブコメ好き。少女漫画とラノベが大好きです!
・雑食&乱読
・好きなジャンル:ラブコメ、広義のミステリー、ローファンタジーなどなど
・愛読書:辻村深月『名前探しの放課後』
・推しキャラ:佐藤こはる(塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い)

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