独特の癖のある作風で人気の野﨑まど先生。
野﨑作品と言えば、「初期作品には読む順番がある」なんてよく言われますよね。
この記事では野﨑まど先生の初期作品の読み方を徹底解説します!
読む順番って?
野﨑まど先生のデビュー作『[映]アムリタ』から、6作目の『2』までは世界観が共通しています。
そして、特徴的なのは、『[映]アムリタ』から5作目の『パーフェクトフレンド』までの登場人物たちが6作目の『2』で再登場すること!
ざっくり言うとオールスター小説ですね。
そのため、一般的には「『2』は全ての続編だ!!」と言われています。
図解するとこんな感じ。上から古い順です。
というわけで、「アムリタ」~「パーフェクトフレンド」までを読んでから『2』を読むのが一般的にはおすすめされているのですが…
「全部の続編」ではないかも
私もしっかり5作を読んでから『2』に臨んだわけですが・・・
読んでみて、「うーん?」・・・
これって「アムリタ」の続編じゃないか?と思いました。
私が思う野﨑まど初期作品の関係はこんな感じです。
なので、読むのが大変だったら、無理に5作読まなくてもいいかも…と思いまして。
あと後述しますが、個人的には『2』を読んだことを若干後悔しており、そのへんのもやっとした気持なども含めて解説します。
作品解説
刊行順 | タイトル | 『2』は | 解説 |
---|---|---|---|
1 | [映]アムリタ | 続編 | キャラ・ストーリー・雰囲気が共通する、正統なる『2』の前作。 |
2 | 舞面真面とお面の女 | スピンオフ | 主要キャラが友情出演する程度 |
3 | 死なない生徒殺人事件 | スピンオフ | 若干『2』の内容に関わるが、基本は友情出演程度。 |
4 | 小説家の作り方 | スピンオフ | 主要キャラが友情出演する程度 |
5 | パーフェクトフレンド | 番外編 | 『2』の内容に深く関わるが、雰囲気はかなり異なる作品 |
というわけで、確かに『2』には全作のキャラが出てくるものの、「舞面真面」「死なない生徒」「小説家」は、友情出演感が強いです。
元の話の続き、元の話の補強的な意味での「続編」かというと、ちょっと違うかなぁと。
なので「スピンオフ」という表現をしています
『パーフェクトフレンド』はもう少し関わりが深いですが、かなり雰囲気が違うので、続編かというと…うーん。
「番外編」「後日談」くらいのノリかなと思います。
一方で「アムリタ」に関しては、ストーリー・キャラ・雰囲気すべてが共通し、これは正統な『2』の前作と言えます。
要するに、『2』はアムリタの続きなんです。
というわけで野﨑まど初期作品の読み方
こちらのポイントに沿って読めばOKです!
まとめると、『2』を楽しむという観点で言えば、この順番で読めば間違いないです。
アムリタ →死なない生徒 →パーフェクトフレンド →2
「舞面真面」「小説家」ももちろん面白いので、普通に野﨑まど作品を楽しみたい方は全制覇しましょう◎
ちょっと待って! 『2』を読む前に
ここまでで『2』を楽しむための読み方を解説しました。
ただ私自身はあまり『2』を素晴らしい作品とは思っていなくて…
ここからは『2』を読まない方が幸せな人への解説です。
『パーフェクトフレンド』に感動した人にはおすすめしない
はい、ここが大事です。
大事なことなのでもう一度言います。
『パーフェクトフレンド』が大好きな人は、『2』は読まない方がいいです…!
確かにあのキャラたちにまた会えますが、結構な扱いを受けているので、あまり…読んでよかったな、とはならないと思います。
なぜわざわざこんなことを言うのかといえば、まさに私が「アムリタ苦手・パーフェクトフレンド大好き」で『2』を読み、うわぁ…となったからです。
これから読む方に同じ気持ちになってほしくない…!というわけで、特に「アムリタ」が合わなかった方は、『2』を読むときは慎重に!
逆に「アムリタ」好きだった方は、絶対続編の『2』まで読んだ方がいいと思います!
もちろん気になる方は『2』まで読んでください
『2』アンチ発言をしてしまいましたが、もし私がこの事前情報を得ていたとして、『2』を読まずにいられたかというと、まぁ無理だなと思います(笑)
好奇心には勝てません
でも、「全作の続編!わくわく」という気持ちで読むのと、「やばいやつかも…びくびく」と身構えて読むのではダメージ度合いが違うので、警告でした。
あと、『2』も面白いですよ。もちろん。
ちょっとエグいので、そこだけご注意いただければと思います。
「アムリタ」が合わなかった方へ
ちなみに、個人的エグい判定だと『アムリタ』『2』はアウトですが、それ以外の初期4作を始め、他の作品はそんなでもありません。
野﨑まどやばいってよく言いますけど、そうじゃない作品も多いんですよ~~!というのは声を大にして伝えたい。
「アムリタ」で初めて野﨑まど先生の作品を読んで、苦手だなぁと思った方、よければぜひ他の作品を読んでみてください!
特に『なにかのご縁』が、王道ライト文芸で癒されます。
あ、『バビロン』はまじで怖いので、怖がりさんはやめておきましょう…
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
私のお気に入りの『パーフェクトフレンド』『死なない生徒殺人事件』については別記事でも紹介していますので、よければあわせてご覧ください。