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【ネタバレ感想】猿渡かざみ『塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い』キャラもストーリーも素晴らしい

【ネタバレ感想】『塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い』 ラノベ
ラノベ
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『塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い』原作を久々に、というか1巻から通してはひょっとしたら初めて?再読しました。
なんて素晴らしい作品なんだ…。

私は前々からヒロインの佐藤こはるさんが大好きで、個人的格付けだとキャラS・ストーリーAくらいに思っていたのですが、改めて読むとキャラSSS・ストーリーSSSでしたね…。

というわけで、1~9巻までのネタバレ感想です!

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感想!

小粋な仕掛けが癖になる!

やはり「しおあま」が他の作品と違って特別なのは、凝っていること。
オチの付け方が毎回上手いんです

ふつうのラノベも楽しいですけど、やはり読書好きとしては、こういう仕掛けがある作品の方がぐんとテンション上がります。

例えば、3巻で誕生日プレゼントがお揃いになるやつとか、5巻の落ち葉とミツ丸くんとか、6巻のヒメちゃんインスタとか、7巻のキスとか。

7巻キスについては、ラブコメガチ勢的にはファーストキスはお互いの意思でやってくれ~とは思うんですけど、「これで全部本当になりましたね」が上手すぎて…もう…!

佐藤さんの嘘が全部本当になったのって、佐藤さんが頑張って友だち増やして世界を広げてきたから、ですよね。

そういうこれまでのいろいろが思い出されて本当に感慨深い流れで、こんな綺麗なオチをつけられたら何も文句が言えないわけですよ。

あと6巻ヒメちゃんは本当に何度読んでも最高、泣ける。

素直じゃないヒメちゃんが、ちゃんと「全部終わったら友達になる」を実行してくれることとか、ほんとはすごく心優しいよねとか、なんかもういろいろ最高すぎて。

オチが綺麗、で言うと、正直ラノベ界No.1ではないだろうか…。

予想を上回る結末が楽しい

また、オチが綺麗なのとも少しかぶるのですが、毎回良い意味で予想をふわっと上回ってくるのがとても好きで、信頼しています。

一番最初にびっくりしたのは、やはり1巻の和玄さんの流れ。

「はいはい、ラノベあるある毒親持ちヒロインね」と思いながら読んでいたので、まさかのド不器用口下手パパでびっくり。
速度制限って…そう来るか、本当に予想もしなかった。

もうここで完全に惚れ込んで、しかもそれがまぐれじゃなく、毎回そういう「びっくり」を仕込んでくれるので、巻を重ねるごとに信仰心が増していっています(笑)

誠実なところが好き

そして、なんといっても、「しおあま」は倫理観がちゃんとしている。
誠実で真っ当。

1巻のこはるパパのオチもそうなんですけど、みんなすごく心のきれいな良い人なんですよ…。

読んでいてハッとすることが多いのですが、やはり何回読んでもぐっとくるのは、5巻の動物園デートのラスト。

4巻ラストで押尾くんから1本取ったこはるさんが、欲望にまみれたデートを実行する回です。
(4巻ラストの有能彼女っぷりがすてきなのに、5巻でそれを帳消しにするような残念さが安定の佐藤さん)

いかにもラノベ的なくだらないラブコメバトルと思わせておきながら、最後に押尾くんが「ふつうのデートがしたかった」と本音をのぞかせ、佐藤さんは佐藤さんで、せっかくのデートを純粋な気持ちで楽しめていなかったことを反省します。

これなぁ、良いんですよ。上手く言えないけど。

ともするとそれまでのコメディ部分の後味が悪くなるので、ラブコメとしては得策ではないのかもしれないのですが、
2人がそれぞれこの結論に至るっていうのが、個人的にめちゃくちゃ素晴らしいと思うんですよ。

お互いのことが本当に大事なんだなぁ好きなんだなぁというのが分かるし、何よりキャラクターを話の都合の良いように躍らせてないのがすごくすごく誠実で好き。

みんなのことが好きなので語る

というわけで大好きなしおあまですが、キャラクターも良いんですよこれが。

キャラクターが多い作品好きな私としては、こんなに良いキャラばっかり出てきて本当に最高。
5巻の全員集合回は神回と思っております。

そんなみんなの好きなところも語っていきたいなと!!

ちなみに、愛する佐藤こはるさんのことは語りたいことが多すぎて別記事に書いています。

押尾くん

イケメン爆モテ系主人公・押尾くんは、とにかく「かっこいい彼氏」!
こはるさんがいまだにドキドキしちゃうのも分かります。

しかし、ただかっこいいだけでなく、エキセントリックなところが徐々に漏れてきている押尾くん。

巻き込まれ型と思わせておきながら、実はお人好しゆえに自分からトラブルに突っ込んでいきがち。
中学生蓮くんにしつっこく絡んでいたくだりはすごかったですね。

そんな押尾くんは、やはりこはるさんへの想いがブレないところ、ときに情けないところも含めてとても良いと思います。

最初に良いなぁと思ったのは、1巻でこはるさんにフラれたと思った押尾くんに次の恋を勧める蓮くんに「それでも佐藤さんが良かった」とこぼすところ。

本当に好きで諦めきれない気持ちとか、ぶっちゃけちょっと期待しちゃってた気持ちとか、なんかいろいろこもってて本当に可愛いなぁと思います。

付き合ってからは、素敵な彼氏を演じるべく、がんばって見栄を張るところもとても愛おしい。
5巻ラストの大ジャンプとか意味分かんなすぎた(褒めてる)。

そして、彼女の佐藤さんの方はだんだん調子に乗ってきて、結構残念なところもあるんですが(読者的にはそこが可愛いが)、
どんな佐藤さんも受け止めてくれたり、付き合いが長くなってもずっと「可愛すぎる!?」って毎回新鮮にときめいてくれたり、そういうところが本当に神彼氏だなぁと思います。

特に8巻ラストね…。
ネガこはるを諭すと見せかけてキュン死に(死語)させてくるところ本当に最高…。
佐藤さんのお相手は押尾くんしかいないなぁと思いました。

ヒメちゃん

そしてヒメちゃんね…。
ヒメちゃんに関しては、先ほど触れたように6巻のオチが最高に好きで。
即惚れました。

これ「6巻」ですよ。
しかも、5巻でめっちゃくちゃ楽しい全員集合回をやった後の。

すでに良いキャラにあふれたこの段階で、そんな強キャラ出してくると思わなくないですか?
ほんとすごい作品だなぁと思いました。

ヒメちゃんは、キャラがブレない上に常識人で好き。
ゲストキャラと思いきや7巻9巻でしっかり活躍するとこも好き。
(よく考えるとしおあまに使い捨てゲストキャラっていないな…)

こういう子が女の子と仲良くなっていくのすごく好きなので、8巻の女子会すごくニヤニヤしちゃいました。

蓮くん

そして蓮くんも初期から本当に好き!

ラノベにおける「親友」キャラって、舞台装置でしかない場合がちょこちょこ見られるのですが(それはそれで良いけど)、蓮くんは本当に「生きている」。

一番良いなぁと思うのは、1巻で失恋した(と思っている)押尾くんに、もう佐藤さんと関わるなと、次の恋に行けと言うところ。

舞台装置だったらこんなことは絶対に言わない。
心が折れかけの主人公に「好きなら諦めるなよ!」とかなんとか言って、ヒロインのもとへ向かわせるはず。

佐藤さんを忘れさせようとするところが、本当に押尾くんのことを大切に思っていることが伝わってきてキュンとしました。

それ以降も有能かつ存在感のある「親友」でしたが、8巻でようやくメイン回が!
あれも良かったですねぇ。

こじらせているところも、いつもそれっぽいことを言っているのに自分の感情には鈍いところも可愛いなぁと思いました。

「円花ちゃんと一回別れる」の、女子陣には不評でしたが(笑)、個人的には偽装交際ものとしては王道の展開だと思うので良いなぁと思うんですよね。

その後円花ちゃんにぶっ飛ばされるのも含めて、スマートじゃないところが普段とギャップがあって良かった!
さすがしおあま。

しかし、そんな蓮くんが土下座ですがった元カノ(1巻)は気になりますね。
少女漫画だったら、絶対一波乱あるところですが…。

おわりに

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
好きな作品がこんなに長く続いてくれていることが一番嬉しいです。しあわせ。

プロフィール
えしゃ

えしゃ(@shallot0147)と申します!
・ラブコメ好き。少女漫画とラノベが大好きです!
・雑食&乱読
・好きなジャンル:ラブコメ、広義のミステリー、ローファンタジーなどなど
・愛読書:辻村深月『名前探しの放課後』
・推しキャラ:佐藤こはる(塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い)

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