藍月要先生の『見た目は地雷系の世話焼き女子高生を甘やかしたら?』読みました。
やばかった~~~!
ちょっと迷ったんですが…いろんな意味で刺さる作品だったので感想書きます。
ネタバレ注意です!
感想…!
本当にやばいヒロインだった(笑)
「見た目は地雷系の(本当は心優しい)世話焼き女子」の話だと思って読み始めたので、序盤から雲行きが怪しく「あれ??」となりました。
中盤までは「本当は心優しい」と解釈できなくもないですが、盗聴し始めたあたりから完全にアウト(笑)
地雷系というより、メンヘラとかの類なのかな…?
そのへん詳しくないので分類はさておき、ま~~現実にいたら関わらない方が良いタイプの子であることは間違いありません。
どこまでも自分のために人を甘やかす、取り扱い注意女子でした。
これ、あらすじでもうちょっと不穏な感じ出せないんですかね…?(笑)
主人公もいかれてた
で、ここが上手いと思うんですが、主人公もやばいんですよ。
これは家庭環境のせいなので本人には責任はありませんが、ぶっちゃけ毒親持ちの事故物件。
ふつうのご家庭でふつうに育った女の子に扱いきれるとは思えません。
学校で騒いでいる子たちも、ガチ毒親&トラウマ持ちと分かれば、お付き合いしたいとはとても思えないでしょう…。
この「やばい」に「やばい」をぶつける、というのがすごく妥当で納得感があり、これはありだな~と率直に思いました。
どちらかがいわゆる普通の子だったら、ただのバッドエンドでしかないと思う。
だけど2人ともヤバいので、おさまるべきところにきれいに着地しているように感じられて、なんかいっそ清々しいんですよね。
不思議と…嫌いになれない…
さて、そもそも私はメンヘラも地雷も好きではなく、ピュアで爽やかなラブコメを好みます。
今回はうっかり地雷作品を引いてしまい、途中「このへんで読むのをやめようかな…」という気持ちが頭をかすめたりもしたるんですが、全然読むのをやめられないんです。
むしろ続きが気になって夜更かししたくらい。
すごく中毒性があるように感じました。
というのも、ヒロインの甘音ちゃんが、ヤバイんですけど…でも可愛いんですよ。
やってることだけ見たら、デートのときにお弁当作ってきてくれたり、ゲーセンの景品で喜んでくれたり、風邪をひいたら全力で介抱してくれたり…。
包容力のある心優しい良い子でしかない。
「甘えるのが下手」なんて可愛すぎないか
さらに、家族とはかなり良好な関係で、まともっぽい妹と普通に会話ができていたりして、こう、ギリギリのラインで人間みがあるんですよね。
あとはまぁ、自分で「まともじゃない」って自覚してるだけましというか…。
(酔っぱらいは自分が酔ってると自覚してない理論)
だから、こわいとは思いつつも嫌いにはなれず、毒母にかかと落とし(ギリ外し)をしたくだりなんて素直に「かっけ~~~…」と思ってしまった。
こう言っていいのか…でも、ラストの突入シーン、めちゃくちゃ胸が熱くなりました。
倫理的にアウトなのを自覚した上で、現場突入してくるヒロイン…。
う~~~ん大きな声で言えないけど絶妙に好きなんだよな~~~!!!!(でかい)
たぶん、守られる系ヒロインよりも行動派ヒロインが好きだからかなぁ。
主人公守ってくれる女の子なんて大好物でもう…!
客観的に見ると苦手な要素てんこもりなのに、最終的に「これ好きだ~」とうっかり思ってしまいました。はい。
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
これ…続刊あるんですかね…?
続刊あれば、きっと2巻も恐る恐る読んでしまうんだろうなぁと思います。