織島かのこ先生の『甘党男子はあまくない』が、タイトルに反してとても甘々でお腹の空く良作だったので感想書きます!
ネタバレ注意です!
感想!
めっちゃ甘やかしてる!
語呂が良いタイトルなのでまぁいいんですけど…ちょっとタイトル詐欺ですよね?(笑)
確かに不愛想でぶっきらぼうな甘党男子ではありますが、美味しいお菓子を与えておけばご機嫌なチョロさ、そして生産者への圧倒的リスペクト…!
ストレートな賞賛の言葉に、胡桃ちゃんの自己肯定感が少しずつ上がっていくのが分かりました。
疲れた社会人には最高の薬だよなぁ。
また、お菓子関係を除いてもふつうに優しいですよね…。
胡桃ちゃんの残念すぎる元カレ事情だって、ほっといたっていいのに本気で説教したり、元カレと会うと聞いたらこっそりついていったり…。
過保護具合がめちゃくちゃ良い。きゅんとします。
お菓子が美味しそう!
そしてまずごめんなさいなんですが、胡桃ちゃんが言うように、「お菓子作りが趣味」と言う女子には確かに私もあまり良い印象感じなかったです。
(もちろん本人に聞こえるところで悪口言うほど品性なくはないですが!)
料理じゃなくて「お菓子」、そしてそれを口に出すあざとさ…など、勝手に否定的に感じてしまっていました。
というわけで、最初の胡桃ちゃんのお菓子作り描写も微妙な気持ちで読んでいたのですが、読めば読むほど、本当にお菓子作り楽しそうで美味しそうで…!
お菓子云々の前に、典型的な消費型オタクなので、そもそもものづくり系の趣味の良さがさっぱり分かっていなかったんですね。
生産性のある趣味がないので…。
それもあって、お菓子作りって、ファッション趣味というか…本当に楽しんでやっているという感覚があまりピンときていなかったというか。
でも、お菓子を作っている胡桃ちゃんが本当に楽しそうで、そしてできあがったお菓子はめちゃくちゃ美味しそうで。
お菓子作りが趣味ってこういうことかー!と腹落ちしました。
手をかけて愛しいお菓子を作ることが、胡桃ちゃんにとってストレス発散になっているのがよく分かりました。
誰かに自分を良く見せるためではなく、自分の欲望を満たすためにお菓子を作っているんだなと。
そんなふうに感じさせてくれる作品は初めてで、なんだかすごく幸せな気持ちになりました。
一方で、そういう気持ちになったあたりで、スイーツ女子(笑)のくだりが来たので、本当に本当に申し訳ない気持ちに…。
趣味の内容で勝手に家庭的と決めつけられたり、逆に疎まれたり…辛いよなぁ。
お菓子作り=家庭的、お菓子作り=丁寧な暮らし、という僻まれ疎まれがちなイメージがある以上、今後も苦労しそうです。
とりあえず私は今後お菓子作り好きさんに出会ったら優しくするぞ。
まさかのくっつかない!!(続編に期待)
で、びっくりしたんですが、いい感じに関係が近づいているのに佐久間さんと胡桃ちゃんがくっつかなかった。まじか。
長期戦の構えで終わってるですが、これは続編があると思っていていいのか…?
ここで完結とか無理すぎるうう。
とりあえず1巻(?)でくそ元カレ問題は清算できたので、ぜひとも今後は出てこないでもらって、次はとにかく甘い甘党男子が見たいですね。
それと、明らかに胡桃ちゃんに気がある水羽さんがね!良いですよね!!
また胡桃ちゃんのスペックしか見てないくそ男かと思いきや、ただのオタクでめちゃくちゃ安心しました。
佐久間さんの恋愛音痴感が結構ひどいので、ライバル登場で焦らせてほしいですね…!
うわ~~楽しみだなぁ。続編あってくれ頼む。
オタク編集さん共感しかない
そして最後に、なにげにめちゃくちゃ好きな大和さん!
本作のMVPではないでしょうか?
ラブコメオタク観点でのコメントめちゃくちゃ最高。
それ口に出していくスタイルなんだ、っていう(笑)
いい感じに話を盛り上げてくれて最高に好きでした。
俯瞰キャラだけど、シリーズが続いていくなら彼が自分の恋にてんてこまいになるところとかも見たいですねぇ。
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
ミーハーなので、胡桃ちゃんに触発されてお菓子を焼いてみました!一回で飽きました!!(ですよね…)