『六人の嘘つきな大学生』で一気に人気になった浅倉秋成先生。
実は『六人の嘘つきな大学生』以前の作品も名作揃いなのをご存じですか…!?
ということで全作ざくっと紹介していきます!!
浅倉秋成作品リスト!
古い順に紹介したいと思います
『ノワール・レヴナント』
ジャンル:ミステリー、群像劇、冒険
まずは少年少女の群像劇!
高校生男女4人の大冒険を描いた長編で、表紙のイメージほどサスペンスじゃないです。
序盤から不穏な感じはあるのですが、会話とかは結構コメディタッチで、意外とすいすい読めます。
初対面の高校生たちがひとつの目的に向かって一致団結するところが熱い!
青春ミステリーが好きな人はきっと気に入ると思います!
『フラッガーの方程式』
ジャンル:ギャグ、ラブコメ、ミステリー
個人的には意外だったのですが、浅倉秋成先生、実は大のラブコメ好きとのこと(本作のあとがきによると)。
そんな浅倉先生の本気のラブコメはレベルが違います。
ドラマチックな展開を作り出すシステムというめちゃくちゃな設定説明の後、ラノベのテンプレヒロイン風女子たちがわんさと現れ、いやこれどうすんだよ…と思ったところからが本番!
熱い展開に怒涛の伏線回収…!
計算されつくされたはちゃめちゃなストーリーが楽しすぎる!おすすめです!
『失恋覚悟のラウンドアバウト』(改題:『失恋の準備をお願いします』)
ジャンル:ギャグ、ラブコメ、ミステリー
『失恋覚悟のラウンドアバウト』(後に『失恋の準備をお願いします』に改題)は、ひとつの街を舞台に少しずつ繋がるスタイルの連作短編集です。
各話それなりにむちゃくちゃな話なんですが、それが最後にすーっと繋がる爽快感と言ったら!
テンション高めで楽しい作品なので、笑いたいときにもおすすめです!
『教室が、ひとりになるまで』
ジャンル:ミステリー、サスペンス
前2作から打って変わって、かなり重めなミステリーです。
高校で代々続く不思議な力を持つ主人公が、連続殺人に挑みます。
けして爽やかな青春ストーリーではなく、真逆のどろどろした汚い青春を描いた作品。
高校生の若さとか青さとか、そういうものが引き起こしてしまった暗くて悲しい物語です。
キラキラした物語の裏側を見たいなと思ったら、ぜひ。
『九度目の十八歳を迎えた君と』
ジャンル:ミステリー、青春
前作を「苦しい青春」とするなら、こちらは「苦い青春」を描いたミステリーです。
主人公は社会人ですが、高校時代にやり残した宿題を片付ける、そんな構成になっています。
18歳のまま時が止まってしまった彼女ですが、主人公以外はそれを特別おかしいこととは思っていないという設定。
彼女をどうにかしてあげたいと思う主人公と周囲の温度差がもどかしい。
終盤にかけて明かされる多重のミスリードにハッと驚かされるはず。
『六人の噓つきな大学生』
ジャンル:ミステリー、サスペンス
あえて説明するまでもない超人気作ですが、端的に傑作ミステリーと言って良いでしょう(断言)。
ざっくり言うと「あなたもきっと騙される」系の作品ですが、どんでん返しが鮮やかすぎてもう。もう!
すかっと騙されたい人はぜひ。
意外と読後感良いです!
『俺ではない炎上』
ジャンル:サスペンス、ミステリー
最新作は、読むだけで胃がキリキリするサスペンスです…!
知らないうちに自分を名乗るアカウントが作られていた気持ちの悪さ、知らない人から追われる恐怖。
追手から逃げ切れるのか?でも逃げてどうするんだ?いやでも逃げるしかない!!みたいな大混乱の中、物語がぐいぐい進んでいきます。
まるで自分が追われているような感覚になり、読み終わったら疲労感でいっぱいになりますが、読後感はそんなに悪くないです。
『家族解散まで千キロメートル』
ジャンル:家族もの、ミステリー
父親の犯行をもみ消すため、盗品を車に積んで、家族一同青森を目指します。
前作と同じヒリヒリ逃走劇か?と思いきや、かなり印象の違うドタバタ逃走劇です。
主題は「家族を見つめ直す」なのですが、お涙頂戴系の家族愛!絆!的なものを期待されるとちょっと違うかも。
家族とわだかまりのある方が読むと、ちょっと心が軽くなるかもしれません。
『ショーハショーテン!』※漫画原作
ジャンル:青春、コメディ、頭脳戦
多才な浅倉先生、実は漫画原作もされています。
これがまた面白いんです…!
お笑いの道を進む高校生コンビの物語なんですが、熱い、そして笑える。
ノリではなくガチで上を目指すストーリーなので、毎回ネタを論理的に分析していきます。
だから各コンビの強さに説得力があり、そして何よりネタがちゃんと面白いんですよ。
ストーリーとは別に面白いネタを書かないといけないので大変だと思うんですが、「面白いって書いてあるけど別に笑えないな…」なんていう寒いことにはなっていないのでご安心を。
お笑いが好きな人も、そうでない人も楽しめる最強の青春漫画です!
浅倉秋成先生を推す理由
各作品の紹介もさせていただきましたが、最後にこれだけは伝えたい!
浅倉秋成先生は最高だぞ!!
浅倉先生と言えば、やはり鮮やかな伏線回収で有名かと思います。
もちろんそれも素晴らしいです。毎回開いた口が塞がらなくなります(笑)
ですが、個人的にはキャラクター・ストーリーへの誠実さが何より素晴らしい作家さんだと思うんです。
ネタバレになるので詳しくは言えないのですが、安直なストーリーで読者をごまかすことなく、毎回誠実に向き合ってくれているのが最高。
そんな特別な作家・浅倉秋成先生の作品。
きっと一度読んだら夢中になると思います。ぜひ!
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
浅倉秋成先生は最高だぞ!!!