切ない人間模様に胸ゆさぶられる名作『結界師』の魅力をネタバレなしでご紹介します!
記事の最後には『結界師』が気に入った方におすすめの作品も紹介しています。
『結界師』とは?
あらすじ
ざっくり言うと、「結界を作る」という固有能力を持った「結界師」が生まれる家系である、墨村・雪村両家が、手柄の取り合いでバチバチしながら烏森を守るというストーリー。
妖を引き寄せてしまう「烏森」の地の謎、結界師の存在の謎、それらに様々な人物の思惑が絡み合う、頭使う系のバトル漫画となっております。
こんな人におすすめ
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黒芒楼で終わりじゃない!『結界師』の魅力
「黒芒楼」はラスボスじゃないよ
この『結界師』、アニメが「黒芒楼編」に始まり「黒芒楼編」で終わってしまったので、「黒芒楼が倒すべき敵!テーマ!」と思っている方も多いと思うのですが、実は彼ら前座です。
原作では黒芒楼を倒したのちに、本当の闘い、本当の問題が姿を見せます。
そしてここからが!!面白いんです!
「黒芒楼編」以降の魅力
「黒芒楼編」までは正直ふつうの良作少年漫画…といった印象なのですが(もちろんここまででも十分面白い)、
個人的には「黒芒楼編」の後が熱い。
というのも、「黒芒楼編」までは、世界が狭いんですよ。
基本的には烏森で話が完結してるし、登場するのも墨村雪村両家のメンバーがメインで、両家はいがみ合ってる。いまいちキャラ同士のつながりや想いが見えてこない。
それもこれも黒芒楼が前座だから。
烏森という地の異質さを印象付けるのと、仲間集めが「黒芒楼編」の役割なので、ここを抜けるまでは「面白いけどそれだけ」という印象になりがち。
「黒芒楼編」を経て仲間が増え、敵味方ともに魅力的なキャラも多数登場、さらには物語が烏森の外にまで広がって一気に面白くなるんです!
そして、キャラ数の増加に伴い、陰謀、裏切り、家族の絆、仲間の絆と、胸を揺さぶられるテーマがわんさと詰め込まれつつ、迷子になることなくすべてを無駄なく回収する手腕が見事。
絆に注目して読むと泣ける
『結界師』はとにかく、キャラ同士が互いを思う気持ちの強い作品。
とってつけたような浅いつながりではなく、時には負の感情を交えながらも、お互いを思う絆がすごーーーく良いんです!
例えば、メインキャラである良守と、家同士は敵対しているけど毎夜共闘する時音の絆。
良守と兄貴の、素直じゃないけど確かにつながっている絆。
良守は別に「みんな仲良く!」なんて良い子ちゃんじゃないのですが、まっすぐな人柄で確かに人と人とを繋げていくところにぐっときます。
意外と使い勝手がいい!結界
『結界師』の固有能力である「結界」は、盾や檻にもなるのはもちろん、敵にぶつければ鈍器に、時には空に昇る足場にと、とにかく柔軟性が高いのが特徴。
透明な立方体って地味すぎんか…?とか思うかもしれませんが、読んでみると用途の多彩さに驚かされるはず。
空中に結界を足場にすることで空中戦もお手の物。
得物ぶんまわす系よりも身体能力高い系のバトルが好きな人は、絶対好きなのでぜひ読んでみてください!
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
良守と時音が背中を預け合って戦うところがほんっっとにかっこいいので、バトル好きで未チェックの方はぜひぜひ。
『結界師』の次に読むなら!
『結界師』が気に入った方におすすめの作品はこちらです。
城平京・水野英多『スパイラル~推理の絆~』
バトル漫画じゃない(いやそうでもない…?)ですが、なんとなく読み味が似ている『スパイラル』も好みに合うのではないかと。
高橋留美子『らんま1/2』
全然ノリが違うのですが、空中戦とか身体能力高い系のバトルが好きな人は、こちらも超かっこいいのでぜひ。(同作者様の『犬夜叉』的なシリアスは全く期待しないでください)
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!