万城目学先生の『ヒトコブラクダ層ぜっと』は、単行本で上下巻計900ページ超えの大作。
私も初めて手に取ったときは、あまりの重量に慄きました(笑)
その長さからなかなか手を出せない方も多いのではないかと思います。
ですが、この『ヒトコブラクダ層ぜっと』、読み始めたら止まらないめちゃくちゃ面白い作品。読まないのはもったいない!
ということで、そんな『ヒトコブラクダ層ぜっと』の魅力をネタバレなしでご紹介します。
『ヒトコブラクダ層ぜっと』とは?
あらすじ
こんな人におすすめ
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『ヒトコブラクダ層ぜっと』のここが面白い!
三つ子の持つ「三秒」の能力
3人はそれぞれ不思議な能力を持っています。その発動時間から通称「三秒」。
長男・梵天の「三秒」は、物体を通り抜けて中を見られる。
次男・梵地の「三秒」は、どんな言語でも理解できる。
三男・梵人の「三秒」は、三秒先の未来が見える。
3人が三秒を駆使して、問題を起こしたりかわしたりするのがかっこいい。
三つ子ならではの息の合った掛け合いにも注目です。
次から次へと巻き起こる問題
長男・梵天の長年の夢である「恐竜の化石発見」を叶えるため、貴金属泥棒で得た大金で念願の山を買う、というところからして「どういうこと?」なんですが、その後も謎の女、自衛隊入隊、さらにはイラクへ行ったと思ったら休む間もなく誘拐…と怒涛の展開。
本当にページをめくる手が止まらなくなるので、夜読み始めるのはおすすめしません。徹夜になります(笑)
終盤にかけて謎が解けていく
ネタバレになるので多くは言えませんが、終盤の戦闘以降の展開がすごい。
3人ぞれぞれが必死になって戦い、そして今までの伏線が一気に回収され、つながる。
疑問に思っていたこともすっきり明らかになり、めちゃくちゃ気持ちいいです。
ラストが圧巻!
謎の女が最初に言った「あなたたちの願いをかなえる」という言葉が、最後に全員分回収されます。
中でも梵天の願いの叶え方が素敵。圧巻でした。
そこまで読んでやっと謎の女の言葉の意味が分かり、すごいものを読んだな~!と思いました。
おわりに
『ヒトコブラクダ層ぜっと』はめちゃくちゃ面白いのですが、とにかく長いので、読み切ったときは本当にフルマラソン走り切った気持ちになりました(笑)
ただ、万城目先生の作品は読ませる力がすごいので、読んでいるときは辛くないんですよね、不思議と。
読後感も爽快で絶対後悔しないので、休日のお供にぜひ!
『ヒトコブラクダ層ぜっと』の次に読むなら!
『ヒトコブラクダ層ぜっと』が気に入った方におすすめの作品はこちらです!
時雨沢恵一『アリソン』『リリアとトレイズ』
スケールの大きい冒険ものが好きな方には、時雨沢恵一先生の『アリソン』がおすすめ!
架空の世界を舞台にした少年少女の冒険もので、普段ラノベを読まない人でも読みやすいいです◎
伊坂幸太郎『マリアビートル』
一難去ってまた一難、ハラハラドキドキ疾走感ある作品が好きな方には、東北新幹線を舞台に殺し屋たちが暴れまくる『マリアビートル』をぜひ!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!