大好きな寺地はるな先生の『カレーの時間』をネタバレなしでご紹介します!
記事の最後には『カレーの時間』が気に入った方におすすめの作品も紹介しています。
『カレーの時間』とは?
あらすじ
こんな人におすすめ
無料で試し読み!
『カレーの時間』のここが良い
徹底的に分かり合えない祖父と孫
戦前生まれ、典型的なデリカシーのない老人・義景。
その義景に言わせると、男らしくない今時の若者・桐矢。
諸般の事情により同居を始めた祖父と孫が、徐々にお互いを理解していく話、ではありません。全く。
まず祖父は今更考え方や生き方を変えられるわけもなく、人から嫌われる人間のまま。
祖父視点の昔の話も挟まれるので、読者には祖父にもいろいろ事情があったことや、そう悪い人ではないことが分かりますが、桐矢がそんなことを知るはずもなく。
徹底的に分かり合えない、けれど心の距離は縮まっている…?
そんな奇妙な同居生活が、なんかこう…リアルです。良い。
寺地はるな先生らしい、感動させに来てない感じがすっごく好きです。
(感動系が好きな人は「何この話??」ってなると思いますが…)
気が弱いようで大事なことは分かっている桐矢
あまり自分の意見を主張することのない桐矢ですが、しっかり自分の意見を持っています。
祖父のデリカシーのない発言に対し、理解し合えないと分かっていながらも、しっかり間違っていると思うと主張していきます。
この頑固な感じが好き。
ラストの解釈は人それぞれ
すっきりしない展開の多い寺地はるな作品(だがそこが好き)。
この『カレーの時間』も、終盤からラストにかけて、人によってはバッドエンドとも言えるような展開になります。
そのあたりの判断は読者に投げられていて、好きなように解釈できる懐の深さが良いな~と思います。好き。
ちなみに私はハッピーエンドと解釈しました
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
個人的には寺地はるな作品の中で久々のヒットでした。
なんかもう疲れたな―ってときにおすすめの作品です!ぜひ。
『カレーの時間』の次に読むなら!
『カレーの時間』が気に入った方におすすめの作品はこちらです。
寺地はるな『わたしの良い子』
『カレーの時間』が好きな方はぜひ他の寺地作品も掘っていってほしいのですが、個人的には『わたしの良い子』を推しておきます。寺地作品にしかない魅力があります。
榛野なな恵『Papa told me』
「そっちか~」「そこか~~」「よく言ってくれた!!」みたいな感じが好きな方には、『Papa told me』もおすすめ!1話完結で気楽に読めるのも◎
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!