別マで連載していた『月のお気に召すまま』が全13巻で完結しました。
この機会に一気読みしてみたんですが、本当に素晴らしすぎませんかこの漫画??
ちょっとなめてた…。
ということで、月ままの素晴らしさをつらつらと!
「月まま」ここがすごい!
最後までギャグを貫いた!
これは本当の本当にすごいと思ってるんですけど、付き合うときも完結するときも、シリアス回を作らなかった…!
いや、比較的シリアスな回というのは多少あったと思うんですが、基本はいつものギャグベースでゲラゲラ笑わせておいて、ちょっとしんみりさせる程度だったなと。
コメディ作品の難しいところで、話を進めるため、畳むためにシリアス回を挟むと、どうしても作品の良さが失われがちになるっていうのがあるなぁと思っていて。
月ままがすごいのは、1話完結のギャグ漫画のノリを最後まで続けつつ、違和感なくメイン2人やキャラクター同士の関係進展を成立させたこと。
これ本当にすごい。職人技だと思います。
改めて読み返すと本当に「少女漫画」なんですよ…。
ギャグとシリアスの切り替えがすごすぎ!
この「ギャグなのにちゃんと少女漫画」ができているのがなぜかというと、ギャグとシリアスの切り替えがとにかく巧みだから!
そしてこれって、やはり月が「素直になれない激重男子」というのがめちゃくちゃきいてると思うんです。
例えば、歩ちゃんが気持ちを自覚するちょっと前のカラオケ回…。
「最近いい感じの人がいて」までは明らかに笑うとこなのに、これにまともにダメージ受けてる月で読者の心臓えぐってくるっていう…。
なんだけど、月が素直になれないので、ちょっとシリアスな感じになっても、すぐ減らず口をきいてコメディノリに戻しちゃうんですよね。
この「素直になれない」と「激重」の具合が絶妙すぎて。天才だと思う。
ギャグの印象が強いのに、この「激重」部分でちゃんと少女漫画してるんですよ、そこが好き。
改めて読み返して、思ったよりキュンキュンするなと思っちゃいました。
ときめきにも抜かりのないギャグ漫画、最強すぎる。
進藤・日花を当て馬にしなかった!
あと、単純に少女漫画として良いなと思ったのは、進藤くん・日花ちゃんの扱い。
ただの当て馬にも、2人に興味のない外野にもしなかったのが新しくてすごく好き。
明らかに当て馬として登場し、進藤くんは歩ちゃんが、日花ちゃんは月が好き…って話だったけど、それ以上に2人とも月と歩ちゃんのことが大好きで、当て馬になりきれなかったっていうのが、もうほんと2人とも良い子すぎて。
最終的にここの2人がくっついたのも、余り者とりあえずくっつけました感がなくてめっちゃ良かった。
2人が最初に絡んだとき、当て馬同士で協力し合いましょ~とラブコメあるある展開を持ちかける日花ちゃんに対し、「なんで月に直接気持ち向けないのか」と当て馬にはあまりに耳の痛いことを言う進藤くん…の流れがめちゃくちゃ良いんだよな。
私は性格悪いから…と本音を漏らす(そんなことないよ!)日花ちゃんを見ていると、やはり最初から月より進藤くんが合ってたように見えるんですよね。
月が駄目だから手近なとこで済ませた感がなくて、すごく好き。
ていうかツンデレ日花ちゃんが可愛すぎてな~~~。
日花ちゃん回はだいたい神回。
おわりに
最後まで読んでくださりありがとうございます!
ちなみに一番好きな回は、「月私のこと好きなんでしょ?」「なんで急に気付いたの…?」のるなあゆです。