『神懸かれ、キラーチューン』(神チュン)読みました、なかなか良かったです…!
ということで感想です!

1巻までのネタバレを含みます!
感想!
自分の中ではあまり期待していなかったのだけど…
この作品、正直読む前はそこまで期待はしていませんでした…。
理由は以下の通り…。
- 岬鷺宮作品、自分の好き嫌いがはっきり分かれがち
- 音楽ものはガチで神作だと思っている作品がすでにあるので…
予想に反してハマった!
岬鷺宮先生の作品、だいたい各シリーズ1巻は読んでいますが、「すっっごく好き!」と「びみょう…(一冊読み通すのも厳しい)」が私の場合ははっきり分かれています。
ここの原因は好みの違いだと思っており。
岬先生はいわゆるセカイ系を好まれているらしいのですが、たぶん私がセカイ系そんなに好きでも得意ではなく…
(ジャンルの定義自体あやふやなレベル)
つまり岬鷺宮先生の作風自体は好きなんですが、好みのほうが合わないので、岬先生の趣味全開の作品はだめなんだろうな~と。
神チュンは「岬鷺宮の最高傑作!」という売り方をされていたので、あったぶん合わないほうのやつ…と思っちゃっていたのでした。
さらに、音楽ものについては同じ電撃文庫の『楽園ノイズ』が自分の中ではかなり特別な作品で、まあどんな作品でもこれを超えるのは無理だろうなというところもあり、あんまり期待していなかったのでした。
ところが読んでみたら、もう好み好み好みで。
神チュンは(おそらく)セカイ系の系統の作品ではなく、さらに後述しますが音楽面の描写もなかなか好み!
読まず嫌いしなくて良かった~~と心から思いました。
岬鷺宮先生の作風とマッチしていると思う
先に書いた「『楽園ノイズ』超えは無理では」…なんですが、まず音楽ものって書くのがめちゃくちゃ難しいと思うんですよ。
戦闘描写とかも大変だろうなと思うんですが、あれはまだ台詞の掛け合いで補えるところもありそう…かな…?と。
でも音楽ものって、性質上、演奏シーンで基本しゃべれないじゃないですか。
一番盛り上がるシーンを地の文だけで乗り切るって、かなりの文章力が求められるだろうなと素人目にも思っていて。
その点『楽園ノイズ』の杉井光先生は規格外の文章力の持ち主。
地の文斜め読みしがちな私ですらじっくり読んでしまう美しい文章でつづられる音楽シーンは、大袈裟でなく唯一無二だと思うんです。
なので、そもそも小説で真正面から音楽ものをやるの自体結構無謀…と思っていたんですが、岬鷺宮先生もまた良いですね…!
私が浅はかでした。
岬鷺宮先生の作品ってもともと地の文多めで、語り手がこちゃこちゃ考えていることが多いと思うんです。
しかも、それが後ろ向きとか前向きとかではなく。ねっとり重くはなくいけど、さらっと軽くもない。
すごくあっさりとした味付けで、いろいろなことを考えている。
それが音楽描写ともめちゃくちゃマッチしていてるなと。
普段から登場人物がこちゃこちゃ考えているので、演奏シーンでの長い地の文が違和感なく読めて、これは…岬鷺宮先生の音楽もの、アリだな!!!
さらに、「作風に合っている」という点で言うと、オーディションものと岬鷺宮先生の相性も良い!
今回単なるオーディションではなく、仲良くなった参加者同士で直接蹴落とし合うというエグい内容なのに、
岬鷺宮先生の淡々とした、でもどこか温かみのある作風のおかげで、不思議とエグすぎずに読めるんですよね。
落選者が分かった瞬間の読み味が、思ったより耐えられるというか、自分の中ですとんと消化できる感じがありました。
なんでしょうね、こう書くと軽い作品みたいになっちゃうんですけど、そうではなく、愛がある?
残酷ショーという印象が全くなくて、たぶん好みの分かれるところだとは思いますが、私はかなり好き。
これはたぶん岬鷺宮先生でないと書けない作品だな~と率直に思いました。
これだからラノベはやめられない。
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
美和野らぐ先生の描く女の子が大好きなので、今回女の子主人公の作品で見られて、そこもめちゃくちゃ嬉しかったです。
